文字打つブログ

主に本と映画の感想を書くブログです。

3.「銃・病原菌・鉄」

正直、この本の内容は殆ど覚えていない。
上から下までびっちり文字が詰まっていて、
話の大半は検証で埋められている。

故に学のない私の頭は、本書を理解することを拒んだ。

砕けた表現に言い換えるならば
「低学歴にこの本はマジむずい」という事だ。

そのため、読み終わるまでに2ヶ月もの期間をかけてしまった。(休憩期間も含めて)
そんな中読んだんだ。
内容が無茶苦茶でも許してほしい。

 

そんな、溶け掛けの記憶をどうにか
結びつけて行き着いたこの本の主張は
「人種の優劣は遺伝子ではなく
立地によって決まる」ということだ。
エイリアンから技術を授かったわけでも
ロンギヌスの槍を持っていたわけでもない。

農業に適した植物はあったか。
家畜に適した動物はいたか。
周辺国と交流が容易な大陸であったか。
(東西に長い大陸だと気候による影響が
殆どないため農作物などが伝播しやすい)
大陸の統一度は如何程であったか。
(弱いと技術が伝播しない。強いと指導者に
よって技術生産が止められてしまう)
そんな、些細な事と数枚のワイルドカード
(偉人や文化形態)が何千年も掛けて
大きな溝へと変わっていった。

つまりは、近くに牛やら馬やらがいて
麦などの栽培に適した植物がたくさん生えてて
平野等の移動しやすい土地。または川や海など
移動に適した立地であれば、
定住生活が可能となり、高密度化により
出現する非生産者。
要するに、政治家や軍人
学者を養うことができ、鉄器や文字、
より効率的な政治手法を
発明することが出来る。
その結果、白色人種が「銃・病原菌・鉄」を手に入れ世界を支配。
(ここでいう病原菌とは高密度化によって獲得した疫病に対する抗体を表す)
今の世界ができたというわけだ。

 

冒頭でも書いた通り、
私はまだこの本を完全には消化できていない。大学在学中にはもう一度この本を
読み直すとしよう。

 

 

 

 

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↑上巻は既に図書館へと返却してしまったため

下巻の写真のみとなります。

2.「もの食う人びと」

「食はその人の民族性・内面性を表す」
と私は考えている。
ゆえに他者の食が自らのそれと
類似してあると強い親近感を覚えるのだ。
そして、食とはすべての人間に共通する行動である。乞食であれ。娼婦であれ。政治家や
ビジネスマン。ジャングルに住む少数民族

誰しもが「もの食う人びと」だ。

 

 

著者である辺見氏は

人びとの現実の食。
記憶の中の食を喰らうため。
スラムに行く。
戦場に行く。
エイズはびこる村へ行く。
放射線の中に進んで行く。
修道院へと行く。
冒涜的とまで捉えられる
著者の食への探究心。
それによって垣間見える
人々の食事。
人々の人生や生き方。
この情報の洪水に
私の頭は整理が追いつかなかった。
読み終わったあとには、

興奮といえば良いのか混乱といえば良いのか。

とにかく至極心がざわついていたのだ。

 

放射能まみれの食や泥水で作った食。
それしか食うことができず
食べることにより「生」を受諾しながら
「死」に近づいていく人々。
二律背反、矛盾もいいところだ。
日本、それも東京という「世界最高レベルの無菌室」で育った私には、それがとても理解し難いことに感じた。

 

陳腐な感想かも知れないが
もっと世界を見なくては、いけないと感じた。
それも、アメリカやイギリス、中国の様な
華やかで清潔な物ではなく。
目を覆いたくなる様な。

そこにあるのを認めたくないような

世界の暗部を見なくてはならないと感じた。

 

PS.夜中にこれ読むとクッソ腹減る

 

 

 

 

1.「火星の人」それからあいさつ

Twitterの140文字だけでは、オタク特有の感情のあふれを抑えきれないと思いノリと勢いだけでブログを始めることにしました。
内容としては映画と本の感想が主になります。
何卒宜しくお願い致します。

記念すべき第一回は、マット・デイモン主演の映画「オデッセイ」の原作
アンディ・ウィアー作「火星の人」の既読者向け感想を綴っていこうかと思います。


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あらすじ紹介

有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。ところが――。奇跡的にマークは生きていた!? 不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知識を駆使して生き延びていく。宇宙開発新時代の傑作ハードSF。
表紙裏より引用

映画自体の評価もかなり高い「オデッセイ」
火星でじゃがいもを作る画に惹かれ観たという方も多いのではないのでしょうか。
私も映画から入り、そのあと図書館でこの本を見つけ原作に手をつけました。

 

正直言うと内容は、

かなーりガッツリしたSF小説です。
作中は、やれ”ヒドラジン”やら”EVA”やら”MAV”やら文系には未知の単語が
大量に出てきますし、ことあるごとに機械に

ついての講義が行われます。
火星人との遭遇とか政府の陰謀とか、そういうのは全くありません。
ただひたすらに、ワトニーのツイートとNASA、そして有人火星探査機アレス3のクルーの奮闘が描かれているだけです。


しかし、それが良い。

”フィクション”も”ファンタジー”もない。
徹底的に、しつこいほどに、リアルに

書いているからこそマーク・ワトニーが本当に実在しているかのように感じられ、ダイエット中のJKばりに、カロリー計算に余念がない彼の事を待っている地球の人々と同じように、全力で応援しようと思えるのです。

初の長編作品で自身のオタク性を、いかんなく発揮したアンディ・ウィアーの処女長編小説
SF好きなら読まなきゃ損です。